TimeMap

TimeMap / ガイド

カレンダーを見返しても、その日に本当にしたことがわからないのはなぜか

先週の火曜日を確かめようとカレンダーを開くと、「14:00 ジム」と書いてあります。でも、その日ジムには行っていません。急な用事が入り、その予定はそのまま消されずに残っていて、起きなかったことを平然と教えてきます。これは不具合ではありません。カレンダーはもともと、実際に起きたことを記録するために作られていないのです。記録しているのはあなたが「するつもりだったこと」であり、あとから事実がそれを裏切っても、自分から書き換えることはありません。

カレンダーの予定は、起こる前に書かれている

カレンダーに入る予定のほとんどは、それが実際に起きるより前に作られます。この一点が、あとになってカレンダーが何を教えてくれて何を教えてくれないかを決めています。それは、日曜の夜の時点で持っていた情報だけをもとに、まだ経験していない火曜の午後について立てた、ひとつの予測にすぎません。

予測が得意なのは、次にどこへ行けばいいかを教えることだけです。実際にそこにいたことの証拠にはなりません。時間が過ぎたあとに、その予定が現実と合っていたかどうかを確かめてくれる仕組みが、そもそもどこにもないからです。予定はそのまま放置され、一週間前に言ったのと同じことを、変わらず言い続けます。

予定どおりにいかなかったとき

たいていの一日は、多かれ少なかれ予定どおりにはいきません。電話が四十分延びる。会議が急に流れて、その一時間をまったく別のことに使う。十時から企画書に取りかかるつもりが、実際に書き始めたのは二時半で、その間にカレンダーには書かれていない、しかし当日のどの予定よりも大事だった会話が挟まっている。

そうしたことは、どこにも書き残されません。カレンダーにできる操作はひとつだけ、ある時刻に予定を置くことだけだからです。「実際にはこうなった」と書くための二つ目の動きが用意されていないので、もとの予定はそのまま残り続けます。かたちだけは存在していても、中身はとっくに事実と違うものになっています。

変更や削除は、跡を残さない

手を加えた瞬間から、事態はさらに悪くなります。会議を午後2時から4時にドラッグして動かしても、たいていのカレンダーはただ移動させるだけで、もとは2時にあったこと、動かされたこと、その理由については何も残しません。キャンセルした予定を削除すれば「キャンセル済み」と表示されるのではなく、その時間帯に予定などなかったかのように、ただ消えてなくなります。忙しい一週間ほど手を加えた分だけ、あとから見返すとむしろすべてが計画どおりに進んだように見えてしまいます。ソフトウェアが記録しているのは自分自身の履歴ではなく、いまの状態だけだからです。

十一月になって三月の火曜日が何だったか尋ねても、返ってくるのは今日の時点で予定欄に残っている内容——数えきれない予定変更やキャンセル、静かに別の何かへ置き換わった結果——であって、三月のその火曜日に実際に詰まっていたものではありません。

カレンダーがそもそも受け止められないもの

一度も編集されず、完全に正確なカレンダーがあったとしても、一日の大半はやはり抜け落ちてしまいます。そもそもその大半は、予定として組まれたことすら一度もなかったからです。カレンダーには「昼食」という枠はあっても、誰と食べたか、その人に何を言われたかを書く場所はありません。午後の気分をまるごと変えてしまった廊下での立ち話も、ひとつの問題に詰まって動けなかった一時間も、気分を変えたくて遠回りして帰った道も、予定として立てられてから守られたり破られたりしたわけではありません。もともと予定ではなかったのです。予定だけでできている仕組みには、それらを置く枠が最初から用意されていません。

予定表と記録は、別のもの

予定表が答えるのは「これから何が起きるはずか」、記録が答えるのは「さっき実際に何が起きたか」です。どちらも時刻にひもづいた項目の並びという意味では見た目が似ているため、片方がもう片方の役目もこなしていると思い込みやすくなります。でも、そうではありません。予定表は前もって書かれ、そのあとは触られないもの。記録は、そのときか、そのあとに、実際に何が起きたかにきちんと目を向けている人によって書かれる必要があるものです。

一週間の計画を立てることと、その一週間が実際にどうだったかを書き記すことのあいだにあるずれも、同じ種類のものです。計画と、あとから書かれた事実の記述は、同じ時間帯を指していても、決して同じ文書にはなりません。

誰も好んで自分の日々をこんなふうに見失っているわけではありません。「物事と時刻」を扱うためにすでに手元にある道具がカレンダーしかないために、自然とこうなるだけです。そしてカレンダーは、もともと自分の役目ではなかった仕事を、いつのまにか静かに引き受けています。

TimeMapについて

TimeMapが担っているのは、その残り半分の仕事です。前もって置かれた枠のかわりに、実際に何かが起きているそのときに一行書いて、色をつけます。予定が変わっても、動かしたり消したりする必要はありません。最初からどの行も予定ではなかったからです。どの一行も、すでに起きたことについて書かれています。カレンダー表示は、ふつうのカレンダーには決してできない形でその日を埋めてくれます。誰かが望んでいたその日の姿ではなく、実際にその日がどうだったかを。

だからといって、カレンダーを手放す必要はありません。カレンダーが得意なこと——次にどこへ行けばいいかを教えること——は、これまでどおり任せておけばいいのです。ただ、数か月後に、そこへ実際に行ってから何が起きたのかまで、同じものに教えてもらおうとするのはやめましょう。それは別の仕事であり、別の種類の記録が必要です。前を向いてではなく、あとから振り返って書かれる記録が。